約物(やくもの)とは文に意味付けを行う,括弧や句読点などの特殊な記号のこと。また特に意味はないが,慣用的に用いられるものもある。もとは印刷用語で,「しめくくるもの」の意。
種類 | 名称 | 字形 | Unicode | JIS X 0213 | 説明 | |
---|---|---|---|---|---|---|
空白類 | 空白 | U+0020 | 1-1-1 | 単語間の空白を表す。コンピュータでは,論理行(改行コードで区切られた文字の連なり)が物理行(見かけ上の一行)からはみ出す場合には,はみ出さないようにこの空白で次の行に送る。「間隔」とも呼ばれる。 | ||
非改行空白 | U+00A0 | 改行を行わない空白。 | ||||
オガム空白記号 | U+1680 | |||||
en幅空白 | U+2002 | |||||
em幅空白 | U+2003 | |||||
⅓em幅空白 | U+2004 | |||||
¼em幅空白 | U+2005 | |||||
⅙em幅空白 | U+2006 | |||||
数字用空白 | U+2007 | |||||
句読点用空白 | U+2008 | |||||
細い空白 | U+2009 | |||||
非常に細い空白 | U+200A | |||||
幅の無い空白 | | U+200B | ||||
幅の狭い非改行空白 | U+202F | |||||
中程度の幅の数学用空白 | U+205F | |||||
単語結合 | | U+2060 | ||||
表意空白 | U+3000 | 1-1-1 | 東アジア言語の一部で使われる空白を表す。しかし日本語では文法上,空白に特別な意味は無い。日本語の古文書においては,貴人への敬意を表するために,人名や動詞の前に空白を置くことがある。日本語では「和字間隔」,「全角空白」とも呼ばれる。 | |||
幅の無い非改行空白 | | U+FEFF | ||||
区切り符号 | 読点 | 全角 | 、 | U+3001 | 1-1-2 | 日本語の文章において,一文を意味のある区切りごとに分けるために付けられる。また語句を並列させる場合にも用いる。音読する場合はこれを息継ぎの目安とすることもある。「テン」とも呼ばれる。 |
半角 | 、 | U+FF64 | ||||
句点 | 全角 | 。 | U+3002 | 1-1-3 | 日本語の文章において,文の終端を意味する。題名や表題などには用いない。「マル」とも呼ばれる。 | |
半角 | 。 | U+FF61 | ||||
コンマ | 全角 | , | U+FF0C | 1-1-4 | 欧文または横組みの日本語文書において,複数のものを列挙するときや,副文を導くために使う。 | |
半角 | , | U+002C | ||||
終止符 | 全角 | . | U+FF0E | 1-1-5 | 欧文または横組みの日本語文書において,文の終端を意味する。日本語の句点に相当する。「フルストップ」,「ピリオド」とも呼ばれる。 | |
半角 | . | U+002E | ||||
中黒 | · | U+00B7 | 古くは欧文において語中の区切りに使われたが,現在ではほとんど使われていない。 | |||
仮名用中黒 | 全角 | ・ | U+30FB | 1-1-6 | 日本語の文章において,複数の単語の並置に使う。読点よりも全体がひとつの塊である意味合いが強くなる。また外国語を片仮名に直したときに単語の区切りに使うこともある。縦組みの文書においては,小数点としても用いられる。「中ポツ」とも呼ばれる。 | |
半角 | ・ | U+FF65 | ||||
コロン | 全角 | : | U+FF1A | 1-1-7 | 欧文または横組みの日本語文書において,文の区切りを示す。コロンは引用や例示する前などにも用いられ,時刻の表示にも使われる。セミコロンはコンマが続くときに,大きな区切りを示すコンマの代わりに使われる。またセミコロンは,ギリシア語や教会スラブ語で疑問符として用いられる。 | |
半角 | : | U+003A | ||||
セミコロン | 全角 | ; | U+FF1B | 1-1-8 | ||
半角 | ; | U+003B | ||||
疑問符 | 全角 | ? | U+FF1F | 1-1-9 | 疑問文の最後に付けられる。しかし日本語の中では助詞「〜か」などだけでも疑問が示されるため,むしろ発音上イントネーションを上げる(ことで疑問を表現する)記号として使われることが多い。逆に言えば,疑問文であっても語尾を上げて発音する必要がなければ使用されない。疑問の意味を増幅させるために疑問符二つ(⁇)が使われることもある。ギリシア語や教会スラブ語では,セミコロンが疑問符として用いられる。日本語では「耳垂れ(みみだれ)」,「はてなマーク」とも呼ばれる。 | |
半角 | ? | U+003F | ||||
アルメニア語疑問符 | ՞ | U+055E | ||||
アラビア語疑問符 | ؟ | U+061F | ||||
疑問符二つ | ⁇ | U+2047 | 1-8-76 | |||
感嘆符 | 全角 | ! | U+FF01 | 1-1-10 | 文の最後に付けられ,驚きや叫びなどを表わす。もとは英語で感嘆文であることを示す約物であるが,現在は日本語でも日常的に使われる。「雨垂れ(あまだれ)」,「びっくりマーク」とも呼ばれる。より大きな驚きを示して感嘆符二つ(‼)が用いられることもある。 | |
半角 | ! | U+0021 | ||||
感嘆符二つ | ‼ | U+203C | 1-8-75 | |||
疑問符感嘆符 | ⁈ | U+2048 | 1-8-77 | 驚きと疑問を同時に表すときに使われる。「ダブルだれ」とも呼ばれる。 | ||
感嘆符疑問符 | ⁉ | U+2049 | 1-8-78 | |||
倒置感嘆符 | ¡ | U+00A1 | 1-9-3 | スペイン語では感嘆符とともに用いられ,感嘆文の冒頭または強調を表す対象の前に置かれる(例:¡Nos vamos de vacaciones!)。 | ||
倒置疑問符 | ¿ | U+00BF | 1-9-22 | スペイン語では疑問符とともに用いられ,疑問文の冒頭または文の途中に置かれ,疑問文の開始を示す(例:¿Cuántos años tienes?)。 | ||
感嘆修辞疑問符 | ‽ | U+203D | 疑問符「?」と感嘆符「!」を重ね合わせた文字で,両方の意味を持つ。意味と用法は疑問符感嘆符(⁈)や感嘆符疑問符(⁉)とほぼ同じである。「インテロバング」とも呼ばれる。 | |||
スラッシュ | 全角 | / | U+FF0F | 1-1-31 | 日付や分数の横線,略語などを表す。また英文では語句の間に置いて,前後の語句の強い結びつきを表す。バックスラッシュには,スラッシュの逆という意味がある。「斜線」とも呼ばれる。 | |
半角 | / | U+002F | ||||
バックスラッシュ | 全角 | \ | U+FF3C | 1-1-32 | ||
半角 | \ | U+005C | ||||
シリング記号 | ⁄ | U+2044 | ||||
分割スラッシュ | ∕ | U+2215 | ||||
アポストロフィ | 全角 | ' | U+2019 | 1-1-39 | (主として母音の)省略を示す。所有格の「's」も起源は省略である。 | |
半角 | ' | U+0027 | 1-2-15 | |||
括弧類 | クォーテーション・ダッシュ | ― | U+2015 | |||
単一引用符 | ‘ | U+2018 | 1-1-38 | 英語,ドイツ語,ポーランド語などで用いる。用法は日本語の鉤括弧とほぼ同じ。イギリス式では単一引用符,アメリカ式では二重引用符を用いる事が多い。ドイツ語やポーランド語では低い引用符を先頭に用いる。 | ||
閉じ単一引用符 | ’ | U+2019 | 1-1-39 | |||
低い単一引用符 | ‚ | U+201A | ||||
二重引用符 | “ | U+201C | 1-1-40 | |||
閉じ二重引用符 | ” | U+201D | 1-1-41 | |||
低い二重引用符 | „ | U+201E | ||||
ギュメ | ‹ | U+2039 | フランス語(フランス本国),ポーランド語,ロシア語,デンマーク語などで用いる。 | |||
終わりギュメ | › | U+203A | ||||
二重ギュメ | « | U+00AB | 1-9-8 | |||
終わり二重ギュメ | » | U+00BB | 1-9-18 | |||
鉤括弧 | 全角 | 「 | U+300C | 1-1-54 | 会話や語句の引用,あるいは特に注意を喚起する語句を挿入する場合に用いる。簡体字中国語では,鉤括弧の代わりに単一引用符,二重鉤括弧の代わりに二重引用符を用いる。 | |
半角 | 「 | U+FF62 | ||||
閉じ鉤括弧 | 全角 | 」 | U+300D | 1-1-55 | ||
半角 | 」 | U+FF63 | ||||
二重鉤括弧 | 『 | U+300E | 1-1-56 | |||
閉じ二重鉤括弧 | 』 | U+300F | ||||
中括弧 | 全角 | { | U+FF5B | 1-1-48 | 決まった用途はないが,括弧が入れ子になる場合の使い分けや引用,強調などに用いる。 | |
半角 | { | U+007B | ||||
閉じ中括弧 | 全角 | } | U+FF5D | 1-1-49 | ||
半角 | } | U+007D | ||||
大括弧 | 全角 | [ | U+FF3B | 1-1-46 | ||
半角 | [ | U+005B | ||||
閉じ大括弧 | 全角 | ] | U+FF3D | 1-1-47 | ||
半角 | ] | U+005D | ||||
亀甲括弧 | 〔 | U+3014 | 1-1-44 | |||
閉じ亀甲括弧 | 〕 | U+3015 | 1-1-45 | |||
二重亀甲括弧 | 〘 | U+3018 | 1-2-56 | |||
閉じ二重亀甲括弧 | 〙 | U+3019 | 1-2-57 | |||
山括弧 | 〈 | U+3008 | 1-1-50 | |||
閉じ山括弧 | 〉 | U+3009 | 1-1-51 | |||
二重山括弧 | 《 | U+300A | 1-1-52 | |||
閉じ二重山括弧 | 》 | U+300B | 1-1-53 | |||
隅付き括弧 | 【 | U+3010 | 1-1-58 | |||
閉じ隅付き括弧 | 】 | U+3011 | 1-1-59 | |||
隅付き括弧(白) | 〖 | U+3016 | 1-2-58 | |||
閉じ隅付き括弧(白) | 〗 | U+3017 | 1-2-59 | |||
〚 | U+301A | |||||
〛 | U+301B | |||||
二重ミニュート | 〝 | U+301D | 1-13-64 | 縦組みの日本語文書において,引用または強調を表す。「ちょんちょん」とも呼ばれる。 | ||
終わり二重ミニュート | 〟 | U+301F | 1-13-65 | |||
繋ぎ符号 | ハイフンマイナス | 全角 | - | U+FF0D | 1-1-61 | 複合語であるとき,単語ごとを区切る時に使われる。また,単語を2行に区切るとき,前の行の終わりに置く。 |
半角 | - | U+002D | 1-2-17 | |||
ハイフン | ‐ | U+2010 | 1-1-30 | |||
ソフトハイフン | | U+00AD | 単語中で折り返す時に表示される横棒。 | |||
非改行ハイフン | ‑ | U+2011 | ||||
数字用ダッシュ | ‒ | U+2012 | ||||
enダッシュ | – | U+2013 | ||||
emダッシュ | — | U+2014 | 1-1-29 | 日本語では三点リーダのように言葉の「間」を表わすほか,説明を加えるときの丸括弧のようにも用いられる。またダッシュで文や語を括弧のように囲むか,直前に置いて副書名や副題名を表すこともある。二倍の長さのもの(——)は「二倍ダッシュ」,半分の長さのもの(‐)は「二分ダッシュ」と呼ばれる。英語で「プライム」と呼ばれるダッシュ(′)と区別して「ダーシ」とも呼ばれる。 | ||
波ダッシュ | 〜 | U+301C | 1-1-33 | 「1〜12月」などとして,値の範囲を示す。また「〜したい」などのように省略の記号としても使われる。ときに長音符(ー)の代わりに用いられることもあるが,これは読み手に滑稽な印象を与えるためや通常の長音より伸ばすことを示すためであることが多い(例:「あついね〜」)。ダッシュと同じ用法で副書名や副題名を表すこともある。なお,「1〜12月まで」のように用いることがあるが,「〜」には「まで」の意味が含まれているため,これは誤りである。「波線」,「にょろ」とも呼ばれる。 | ||
二点リーダ | ‥ | U+2025 | 1-1-37 | 主に会話文の中で,「沈黙」や「絶句」などの言葉の「間」を表現する。特に台詞の最後では,一文をはっきり言い終わらず「言葉を濁す」表現になる。正式には「……」と三点リーダを二つ重ねて用いる。また会話以外では箇条書きの項目名や内容を繋げる記号,省略記号としての用法などもある。 | ||
三点リーダ | … | U+2026 | 1-1-38 | |||
二重ハイフン | ゠ | U+30A0 | 1-3-91 | 漢字圏以外の人名などをカタカナで表記するときに区切りとして使用する。外国語を片仮名に直したときに単語の区切りに使うこともある。 | ||
しるし物 | アスタリスク | 全角 | * | U+FF0A | 1-1-86 | 省略,選択肢など表すときに使われる。また脚注などにおいて,一項目目の行頭記号をアスタリスク(*),二項目目の行頭記号をダブルアステ(⁑),三項目目の行頭記号をアステリズム(⁂)で表現する。「星印」とも呼ばれる。 |
半角 | * | U+002A | ||||
ダブルアステ | ⁑ | U+2051 | 1-12-93 | |||
アステリズム | ⁂ | U+2042 | 1-12-94 | |||
短剣符 | † | U+2020 | 1-2-87 | アスタリスクと同じく脚注の参照符として使われるほか,物故者や没年を表すときにも使われる。 | ||
二重短剣符 | ‡ | U+2021 | 1-2-88 | |||
チルダ | 全角 | ~ | U+FF5E | 1-2-18 | ダイアクリティカル・マークのひとつで,数学の記号やコンピュータでも使われる。 | |
半角 | ~ | U+007E | ||||
番号記号 | 全角 | # | U+FF03 | 1-1-84 | 数字の前に置かれてそれが番号であることを示す。日本語では「井げた」とも呼ばれる。 | |
半角 | # | U+0023 | ||||
番号記号 | № | U+2116 | ||||
アンパサンド | 全角 | & | U+FF06 | 1-1-85 | 英単語の「and」の代わりに使われる。 | |
半角 | & | U+0026 | ||||
錨鎖節記号 | § | U+00A7 | 1-1-88 | 節を表す。節の始めに用い,節番号を後ろにつけて「§1」「§2」「§3」……のように記述したり,節番号の後ろに節の題名を記述する。 | ||
パラグラフ | ¶ | U+00B6 | 1-1-20 | 段落を表す。段落の区切りを表す目的で,段落の始めか終りのいずれか一方に置かれる。 | ||
アットマーク | 全角 | @ | U+FF20 | 1-1-87 | 英単語の「at」の代わりに使われる。日本語では「アットマーク」だが,英語では単に「at」と呼ばれることが多い。また「単価記号」とも呼ばれる。 | |
半角 | @ | U+0040 | ||||
キャレット | ^ | U+005E | 1-1-16 | |||
オーバーライン | 全角 |  ̄ | U+FFE3 | 1-1-17 | 「論理否定記号」とも呼ばれる。 | |
半角 | ¯ | U+00AF | ||||
アンダースコア | 全角 | _ | U+FF3F | 1-1-18 | 下線のついた空白。もともとはタイプライタで下線(アンダーライン)を引くために設けられたもので,文字を打った後にアンダースコアを重ね打ちすることでアンダーラインを表現していた。日本語では「アンダーバー」とも呼ばれる。 | |
半角 | _ | U+005F | ||||
デグリー | ° | U+00B0 | 1-1-75 | 角度,経度,緯度,温度,音程などを表す。 | ||
プライム | ′ | U+2032 | 1-1-76 | 英数字の右肩に付ける記号で,数学などで用いられる(「A」と「A′」など)。またプライムはデグリーの下の単位,二点プライムはプライムの下の単位を表す場合にも用いられる。日本語ではプライムを「ダッシュ」,二点プライムを「ツーダッシュ」とも呼ぶ。 | ||
二点プライム | ″ | U+2033 | 1-1-77 | |||
平行符 | ∥ | U+2225 | 1-1-34 | 「パラレル」,「双柱」とも呼ばれる。 | ||
パイプ | 全角 | | | U+FF5C | 1-1-35 | 項目の区切りなどに利用される。 | |
半角 | | | U+007C | ||||
ブロークンバー | ¦ | U+00A6 | 1-9-5 | |||
ビュレット(黒) | • | U+2022 | 1-3-32 | 箇条書きの一項目を示す印として,箇条書き項目の先頭に置く。また縦組みの場合は強調したい文字の脇,横組みの場合は強調したい文字の上に付けて強調していることを表す(「圏点」,「脇点」とも)。さらに数式において,ビュレット(黒)は乗算の演算子,ベクトルの内積,ドット積を表し,ビュレット(白)は写像の合成,任意の演算子を表す。 | ||
ビュレット(白) | ◦ | U+25E6 | 1-3-31 | |||
菱形 | ◊ | U+25CA | ||||
白星 | ☆ | U+2606 | 1-1-89 | |||
黒星 | ★ | U+2605 | 1-1-90 | |||
丸印 | ○ | U+25CB | 1-1-91 | |||
黒丸 | ● | U+25CF | 1-1-92 | |||
二重丸 | ◎ | U+25CE | 1-1-93 | |||
左半黒丸 | ◐ | U+25D0 | 1-8-71 | |||
右半黒丸 | ◑ | U+25D1 | 1-8-72 | |||
下半黒丸 | ◒ | U+25D2 | 1-8-73 | |||
上半黒丸 | ◓ | U+25D3 | 1-8-74 | |||
大きな丸 | ◯ | U+25EF | 1-2-94 | |||
ひし形 | ◇ | U+25C7 | 1-1-94 | |||
黒ひし形 | ◆ | U+25C6 | 1-2-1 | |||
四角 | □ | U+25A1 | 1-2-2 | |||
黒四角 | ■ | U+25A0 | 1-2-3 | |||
三角 | △ | U+25B3 | 1-2-4 | |||
黒三角 | ▲ | U+25B2 | 1-2-5 | |||
右向三角 | ▷ | U+25B7 | 1-3-1 | |||
右向黒三角 | ▶ | U+25B6 | 1-3-2 | |||
逆三角 | ▽ | U+25BD | 1-2-6 | |||
逆黒三角 | ▼ | U+25BC | 1-2-7 | |||
左向三角 | ◁ | U+25C1 | 1-3-3 | |||
左向黒三角 | ◀ | U+25C0 | 1-3-4 | |||
米印 | ※ | U+203B | 1-2-8 | 文中に書ききれなかった注釈などを,段落の外などで付け加えるときに使う。 | ||
同の字点 | 仝 | U+4EDD | 1-1-24 | 日本語の文章において,「延々」のように前の文字を繰り返すときに使う。漢字には「々」(「ノマ」とも呼ばれる),平仮名には「ゝ」,片仮名には「ヽ」(ゝと二組で一の字点)を用いる。漢字を繰り返して訓で読ませる場合は二の字点「〻」(U+303B)が用いられるが,最近では「々」で代用することが多い。また,二文字以上を繰り返すときには「ふか〳〵」のように「〳〵」(くの字点)をセットで用いる。ただし,「〳〵」は横組みでは用いない。それぞれ点々のついているものは,二文字目が濁音化する場合に用いる(「ひゞ」なら「ひび」,「しか〴〵」なら「しかじか」と読む。ただし「じじ」のように一文字目がすでに濁音化している場合は「じゞ」と書かずに「じゝ」と書く)。現在では一般に「々」のみが用いられている。同の字点,一の字点,二の字点,くの字点の総称として,「繰り返し符号(くりかえしふごう)」,「踊り字(おどりじ)」,「重ね字(かさねじ)」,「送り字(おくりじ)」,「揺すり字(ゆすりじ)」,「重字(じゅうじ)」,「重点(じゅうてん)」,「畳字(じょうじ)」などとも呼ばれる。 | ||
々 | U+3005 | 1-1-25 | ||||
一の字点 | ゝ | U+309D | 1-1-21 | |||
ゞ | U+309E | 1-1-22 | ||||
ヽ | U+30FD | 1-1-19 | ||||
ヾ | U+30FE | 1-1-20 | ||||
二の字点 | 〻 | U+303B | 1-2-2 | |||
くの字点 | 〳 | U+3033 | 1-2-19 | |||
〵 | U+3035 | 1-2-21 | ||||
〴 | U+3034 | 1-2-20 | ||||
〱 | U+3031 | |||||
〲 | U+3032 | |||||
ノノ字点 | 〃 | U+3003 | 1-2-23 | 表などで上の項目と同じであることを示す記号。「ノノ点」とも。英語では「ditto (mark)」という。 | ||
しめ | 〆 | U+3006 | 1-1-26 | |||
ゲタ | 〓 | U+3013 | 1-2-14 | 文字がコンピュータで表示することができないことを示す校正記号。 | ||
枡記号 | 〼 | U+303C | 1-2-23 | 枡を記号化した文字。「ます」と呼ぶことから,助動詞「ます」の置き換えとしても使用される(例:豆腐あり〼)。 | ||
庵点 | 〽 | U+303D | 1-3-28 | 歌のはじめなどに使われる。能の謡本や連歌などにおいて目印として使われていた。「歌記号」とも呼ばれる。 | ||
ヶ | U+30F6 | 1-5-86 | ||||
発音記号 | 濁点 | ゛ | U+309B | 1-1-11 | ||
半濁点 | ゜ | U+309C | 1-1-12 | |||
長音記号 | 全角 | ー | U+30FC | 1-1-28 | 母音を伸ばす(長母音)ときに使われる。「音引き」とも呼ばれる。 | |
半角 | ー | U+FF70 | ||||
促音 | っ | U+3063 | 1-4-35 | |||
単位記号 | セ氏度記号 | ℃ | U+2103 | 1-1-78 | ||
百分比 | 全角 | % | U+FF05 | 1-1-83 | 「パーセント」とも呼ばれる。 | |
半角 | % | U+0025 | ||||
千分比 | ‰ | U+2030 | 1-2-83 | 「パーミル」とも呼ばれる。 | ||
一万分比 | ‱ | U+2031 | ||||
オングストローム | Å | U+212B | 1-2-82 | |||
リットル | ℓ | U+2113 | 1-3-63 | |||
通貨記号 | ドル記号 | 全角 | $ | U+FF04 | 1-1-80 | アメリカ合衆国を始めとする多くの国で使用される通貨単位を表す。またペソやかつてのポルトガルのエスクードを表す記号としても用いられる。 |
半角 | $ | U+0024 | ||||
セント記号 | ¢ | U+00A2 | 1-1-81 | 1/100ドルを表す。 | ||
ポンド記号 | £ | U+00A3 | 1-1-82 | イギリスなどの通過単位を表す。 | ||
一般通貨記号 | ¤ | U+00A4 | 1-9-4 | |||
円記号 | 全角 | ¥ | U+FFE5 | 1-1-79 | 中国の人民元または日本の円を表す。 | |
半角 | ¥ | U+00A5 | ||||
フローリン記号 | ƒ | U+0192 | オランダや旧ドイツ諸国,イギリスなどで使われた通過単位を表す。「ギルダ」,「グルデン」とも呼ばれる。 | |||
ルピー記号 | ৲ | U+09F2 | ベンガルの通過単位を表す。 | |||
ルピー記号 | ৳ | U+09F3 | ||||
バーツ記号 | ฿ | U+0E3F | タイの通過単位を表す。 | |||
リエル記号 | ៛ | U+17DB | カンボジアの通過単位を表す。 | |||
旧ユーロ記号 | ₠ | U+20A0 | 欧州連合のユーロ加盟国の通貨単位を表す。 | |||
ユーロ記号 | € | U+20AC | 1-9-1 | |||
コロン記号 | ₡ | U+20A1 | コスタリカ,エルサルバドルを表す。 | |||
クルゼイロ記号 | ₢ | U+20A2 | かつてのブラジルの通貨単位を表す。 | |||
フラン記号 | ₣ | U+20A3 | かつてのフランスの通貨単位を表す。 | |||
リラ記号 | ₤ | U+20A4 | トルコやマルタの通貨単位を表す。かつてはイタリアでも使われていた。 | |||
ミル記号 | ₥ | U+20A5 | 1/10セントを表す。 | |||
ナイラ記号 | ₦ | U+20A6 | ナイジェリアの通貨単位を表す。 | |||
ペセタ記号 | ₧ | U+20A7 | かつてのスペインの通貨単位を表す。 | |||
ルピー記号 | ₨ | U+20A8 | インドの通貨単位を表す。 | |||
ウォン記号 | ₩ | U+20A9 | 韓国や北朝鮮の通貨単位を表す。 | |||
新シェケル記号 | ₪ | U+20AA | イスラエルの通貨単位を表す。 | |||
ドン記号 | ₫ | U+20AB | ベトナムの通貨単位を表す。 | |||
キープ記号 | ₭ | U+20AD | ラオスの通過単位を表す。 | |||
ドグログ記号 | ₮ | U+20AE | モンゴルの通過単位を表す。 | |||
ドラクマ記号 | ₯ | U+20AF | かつてのギリシャの通過単位を表す。 | |||
ペニヒ記号 | ₰ | U+20B0 | ドイツの通過単位を表す。 | |||
ペソ記号 | ₱ | U+20B1 | フィリピンの通過単位を表す。 | |||
グアラニー記号 | ₲ | U+20B2 | 南米パラグアイの通過単位を表す。 | |||
アウストラル記号 | ₳ | U+20B3 | かつてのアルゼンチンの通過単位を表す。 | |||
グリブナ記号 | ₴ | U+20B4 | ウクライナの通過単位を表す。 | |||
セディ記号 | ₵ | U+20B5 | ガーナ共和国の通過単位を表す。 | |||
一般記号 | 著作権表示記号 | © | U+00A9 | 1-9-6 | ||
登録商標記号 | ® | U+00AE | 1-9-10 | |||
女性序数標識 | ª | U+00AA | 1-9-7 | |||
男性序数標識 | º | U+00BA | 1-9-17 | |||
郵便記号 | 〒 | U+3012 | 1-2-9 | |||
顔郵便記号 | 〠 | U+3020 | 1-6-70 | |||
丸付き郵便記号 | 〶 | U+3036 | ||||
ジスマーク | 〄 | U+3004 | ||||
Ⓧ | U+24CD | |||||
Ⓨ | U+24CE | |||||
数学演算記号 | 加算記号 | 全角 | + | U+FF0B | 1-1-60 | |
半角 | + | U+002B | ||||
減算記号 | 全角 | - | U+FF0D | 1-1-61 | ||
半角 | - | U+002D | ||||
− | U+2212 | |||||
加減算記号 | ± | U+00B1 | 1-1-62 | |||
乗算記号 | × | U+00D7 | 1-1-63 | |||
除算記号 | ÷ | U+00F7 | 1-1-64 | |||
等号 | 全角 | = | U+FF1D | 1-1-65 | ||
半角 | = | U+003D | ||||
矢印 | 左向矢印 | ← | U+2190 | 1-2-11 | 右矢印(→,⇨)は長音符の変形として使用される。上矢印(↑),右上矢印(↗),右向き上上がり矢印(⤴)は気持ちの上昇を含めた区切り約物として使われる。下矢印(↓),右下矢印(↘),右向き下下がり矢印(⤵)は気持ちの下降を含めた区切り約物として使われる。 | |
上向矢印 | ↑ | U+2191 | 1-2-12 | |||
右向矢印 | → | U+2192 | 1-2-10 | |||
下向矢印 | ↓ | U+2193 | 1-2-13 | |||
同等 | ↔ | U+2194 | 1-2-81 | |||
左上向矢印 | ↖ | U+2196 | 1-3-7 | |||
右上向矢印 | ↗ | U+2197 | 1-3-5 | |||
右下向矢印 | ↘ | U+2198 | 1-3-6 | |||
右下向矢印 | ↙ | U+2199 | 1-3-8 | |||
右矢印左矢印 | ⇄ | U+21C4 | 1-3-9 | |||
ならば(合意) | ⇒ | U+21D2 | 1-2-45 | |||
同値 | ⇔ | U+21D4 | 1-2-46 | |||
左向白矢印 | ⇦ | U+21E6 | 1-3-11 | |||
上向白矢印 | ⇧ | U+21E7 | 1-3-12 | |||
右向白矢印 | ⇨ | U+21E8 | 1-3-10 | |||
下向白矢印 | ⇩ | U+21E9 | 1-3-13 | |||
リターン記号 | ⏎ | U+23CE | 1-7-94 | |||
曲がり矢印上がる | ⤴ | U+2934 | 1-3-14 | |||
曲がり矢印下がる | ⤵ | U+2935 | 1-3-15 | |||
トランプ記号 | スペード(白) | ♤ | U+2664 | 1-6-25 | 文章中で心境を強調する目的や,感情の意味を含めた区切り約物として使われることがある。特にハートマークの場合は好きな気持ちを強調する目的などとして使われる。 | |
スペード(黒) | ♠ | U+2660 | 1-6-26 | |||
ダイヤ(白) | ♢ | U+2662 | 1-6-27 | |||
ダイヤ(黒) | ♦ | U+2666 | 1-6-28 | |||
ハート(白) | ♡ | U+2661 | 1-6-29 | |||
ハート(黒) | ♥ | U+2665 | 1-6-30 | |||
クローバ(白) | ♧ | U+2667 | 1-6-31 | |||
クローバ(黒) | ♣ | U+2663 | 1-6-32 | |||
音楽記号 | 8分音符 | ♪ | U+266A | 1-2-86 | 文章中で楽しい気持ちを含んだ区切り約物として使われることがある。 | |
連桁付き8分音符 | ♫ | U+266B | 1-2-91 | |||
連桁付き16分音符 | ♬ | U+266C | 1-2-92 | |||
4分音符 | ♩ | U+2669 | 1-2-93 | |||
シャープ | ♯ | U+266F | 1-2-84 | |||
フラット | ♭ | U+266D | 1-2-85 | |||
ナチュラル | ♮ | U+266E | 1-2-90 |